数人で記念写真を撮ろうとした時に「ここは逆光だからダメだ」と誰かが言い出すことがあります。
念のためにご説明します。
逆光とは、例えば5人で記念撮影するときに太陽が5人の後方にある状態のことを逆光と言います。
逆に5人の前方に太陽があることを順光と言います。
太陽が真後ろではなく斜め後ろにあると反逆光、斜め前にあると斜光となります。
なぜ逆光で写真を撮るのはダメなのかというと、それは後ろにある太陽の陰になって人物の顔が暗く写るからです。
順光であれば被写体である人物の前方にある太陽が顔を明るく照らしてくれます。
顔を明るくしてくれる順光ですが、実は大きなデメリットがあります。
ご自分が写真に撮られる側(モデル)だと想像してください。前方に太陽があり太陽と同じ方向にいるカメラマンが
シャッターを切ります。
モデルのあなたはカワイイ表情をしようとしますが、太陽がまぶしくて目を細めてしまいいつもより美しくない表情に
なってしまいます。その上、顔に正面から太陽光があたるため明るくはなりますが顔の陰影が無くなり立体感も出ません。
つまり凹凸の少ない平坦な顔に写ってしまいます。
どんなにキレイな女性でも、目を細めて凹凸の無い顔に写ってしまっては台無しです。
反対に逆光で撮ると、まぶしくないから目を細めない、後ろからあたる太陽光線で髪の毛の質感がキラキラする、
顔に陰影がつくことで立体的な顔立ちに写る。
唯一の難点は明るい背景に比べて顔が暗くなる点ですが、フラッシュやレフ版を使って顔に光を当てることで解決できます。
前にご紹介した背景をボカすテクニックと合わせて使うと、素晴らしい人物写真が撮影出来ます。
屋外で撮影されたグラビア等の人物写真のほとんどで「逆光+背景ボケ」のテクニックが使われているはずなので、
雑誌などを見る機会があればちょっと気にしてみてください。
奥さん、彼女、お子さんなど、ご自分にとって大切な人を写すときには出来るだけキレイに撮ってあげたいですね。 Y